私の地元は阪和線なので103系は身近な電車でした。一方で地元ゆえに「撮影はいつでもできる」という感じであまり写真は撮っていなかったのですが、引退した今となっては何気ない1枚も貴重な記録だろうと思い、振り返ってみようと思います。

クハ103-2
京都鉄道博物館に保存されているトップナンバーも最後は阪和線で過ごしましたが首都圏時代はペアを組んでいたクハ103-2、昭和51年11月に下十条区から鳳区へ転入し、平成6年10月に淀川区、平成8年6月に宮原区、平成15年10月に日根野へ戻り平成23年3月に廃車されました。元は山手線ですから色もウグイス→スカイブルー→オレンジ→カナリア→スカイブルーと4色経験しています。2番は最後まで未更新で床も灰色のまま残り戸袋は閉鎖されたものの車内は原形に近い仕様でした。また、阪和線の103系の中では編成表など趣味誌によると昭和59年5月、最初にシールドビーム化された車両です。平成19年に1番が日根野へ転入後、ペアを組み運用されて「動態保存」とか言われていましたね。


クハ103-15・16
最初は新製配置された阪和線の103系ですが、その後の輸送力増強は首都圏から捻出された旧形車が転入、昭和49年から旧形置換えのため首都圏のATC化計画に伴い山手線に高運ATC車投入により捻出された非冷房車が転入して新性能化が進められました。クハ103-15~16はトップを切って池袋区から鳳へ転属、昭和50年12月に阪和線では2本目になる冷房改造を受けた編成でした。また、Tc15+M15+M’15+M16+M’16+Tc16と山手線でしか見られなかった綺麗な連番はJR化移行もそのまま受け継がれ、平成16年10月から女性専用車が設定された際、サハ102-10・13を組み込み8連貫通編成化、平成18年3月に播但線用として網干へ転属、同年12月に廃車されています。


クハ103-18
昭和49年2月に池袋区から鳳へ転属、クハ103-15~16と同じくモハ103+モハ102も綺麗な連番編成でした。JR以降も基本編成は変わらず6連のまま運用されました。平成16年10月から女性専用車が設定された際、サハ103-367・381を組み込み8連貫通編成化、朝夕のみの運転となり平成17年12月にサハ以外廃車されました。最大の特徴は未更新で戸袋も最後まで残っていたことでしょう。

2003.10.26 日根野電車区(当時)



